梅雨は外気の湿度が多く、体内の湿が外に出にくくむくみやすくなります。
また、蒸し暑いようでいて梅雨冷えともいい一年で一番、身体が冷えやすい時期でもあります。
夏の日差しが垣間見えたり、雨が降って冷え込んだり、寒暖差が激しく、身体のバランスを崩しやすくなります。
蒸し暑くても、春の養生同様、首(首、手首、足首、腰首)をあたためて、冷やさないように注意を向けます。
五行において「湿」は五臓六腑の胃と脾にあたり、胃と脾が疲れやすくなります。
背中が張ったり、マッサージしてもすぐに戻ってしまう場合、胃脾が疲れている可能性があります。
女性の痛み(月経過多、子宮出血など)や男性の腰痛は胃脾と深く関係していることもあり、養生することで緩和されます。
胃は重いペンダントともいわれ、胃が落ちると姿勢も悪くなり、さらに内臓が圧迫され、巡りが悪くなります。精神的にも鬱々としやすくなります。
肋骨に沿わせるように手のひらをあて、横隔膜を引き上げながらゆっくり呼吸をして胃を引き上げていきます。すると胸がひらき、内臓があるべき場所へ整い、気血水の巡りが良くなっていきます。
手のひらの労宮からエネルギーが出入りし、「手あて」されます。
甘いものをたくさん食べたくなったり、過剰食欲の際も「胃脾が疲れているのかもしれないな」と注意を向けることで、取り入れる食べ物の質や量を見つめることができます。
あたりまえにあるものは、無意識になりぞんざいになりがちです。
特別な何かをしようとしなくても、注意を向け、意識的になるだけでセルフケアにつながっていきます。